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活動実績

水戸啓明高等学校 eスポーツ部活動見学

文:いばらきeスポーツ産業創造プロジェクト推進協議会 事務局 小野 さおり


 令和3年6月1日、私立水戸啓明高等学校を訪問し、「CREATE Lab.」の活動を見学させていただきました。
 CREATE Labでは昨年から本格的にeスポーツに取り組み、これまでにAREA310高校eスポーツ選手権や全国高校eスポーツ選手権への出場も果たしています。
 当日は、顧問の高田先生が案内・説明をしてくださいました。

 

 校舎内奥にあるパソコン室、その中にCREATE Lab.の活動場所がありました。    
 そこには1人1台用意されたゲーミングパソコンのほか、大画面のモニターやスクリーンがあり、部員それぞれが好きなゲームタイトルをプレイしていました。部長で2年生の松井舜さんは、今年入部してきた1年生を集めてプレイ方法を教えたり、出場予定の大会に向けてミーティングを開き部員たちに指導したりしていました。

 CREATE Lab.は今年開催される「STAGE:0」の全タイトル(リーグオブレジェンド(LoL)、クラッシュロワイヤル、フォートナイト)に出場予定となっております。
 昨年は、第1回AREA310高校eスポーツ選手権(ロケットリーグ)で第3位に輝き、第3回全国高校eスポーツ選手権(LoL部門2チーム出場)では初出場で初戦突破を果たしました。

 CREATE Lab.が同好会から正式に部活動になったのは2014年。元々は「PCを活用した活動がしたい」という生徒の望みから同好会が設立され、主にプログラミングのほか、動画編集や音楽編集(DTM)、学校行事の音響担当などの活動を行なっていたそうです。
 その名のとおりCREATEは「創造する」、Labは「研究室」という意味を持ち、「アイディアを形に」をモットーに生徒たちが主体的かつ自由に活動し学んでいけたらという先生の想いが込められているそうです。

 

 この日、STAGE:0出場に向けた練習試合を見ることができました。相手は岩手県の高校。スマホで連絡を取り合いながらのオンラインマッチです。
 「負けてもいいから、恐れないでどんどん動いていこう!」と松井さんが掛け声をあげて、メンバー一丸となってプレイしているその光景は、まさに部活そのものでした。

 練習試合は残念ながら負けてしまいましたが、最後までどちらが勝つか緊張が走るほど双方激しく攻め込んだ接戦となっていました。
 高田先生もその様子を楽しみながらも、温かく見守っていました。

 高田先生もはじめはeスポーツを部活動に取り入れることに戸惑いがあったそうです。
 もともと運動部の顧問を務めていた高田先生には「スポーツ=運動」という概念があり、eスポーツをスポーツとして考えることが難しかったようです。
 しかし、今日までeスポーツに関わる様々な方々と交流することで、eスポーツの持つ大きな可能性に魅了され、eスポーツに対する考え方が変わったといいます。今では、eスポーツやeスポーツ部に対してネガティブイメージを抱く人たちを「見返してやろう!!」と部員たちに呼びかけているそうです。

 

 eスポーツ部に取り入れているゲーミングPCの中には、(株)サードウェーブから無料でレンタルを受けているPCもあるといいます。
 県内の高校の多くからは「機器や設備にかかる予算が捻出できない」「活動の環境を整えにくい」といった声もあがっていますが、このような支援サービスも活用し、eスポーツ部として活動し、県内にとどまらず全国でも活躍しているその姿を、水戸啓明高等学校eスポーツ部が見せてくれているように思えます。

 今後茨城県でも、より多くの高校がeスポーツを取り入れやすくなるような支援づくりや環境づくりに努めていきたいと思います。


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CREATE Lab.さん (@KEIMEI_Takada) / Twitter